経験の殺戮
経験の殺戮
絵画によるジャック・モノリ論
J-F・リオタール 著 / 横張誠 訳
定価: 1,980円(本体1,800円+税)
「ハイパー・リアリズム」の画家=モノリ。この画家の体現する《経験の殺戮》とは何か? 一九世紀的な「経験」が成立するためには、「主体」「主体のとる時間的視点」「主体が内在する世界」、これらが前提として要請されていた。しかし今や、救済、進歩、革命を可能にしたトポスはテクノロジーによって消滅した。経験の累積、ひいては時間の弁証法、「主体」の存在をも危うくする匿名の意志とはいったい何か?