無為の共同体
無為の共同体
バタイユの恍惚から
ジャン=リュック・ナンシー 著 / 西谷修 訳 / 兼子正勝 訳
定価: 1,650円(本体1,500円+税)
……共同体論と呼ばれるものが特定の対象をもつ限定された知の記述であるとすれば、このテクストはむしろ、共同体と呼ばれそれをめぐって展開される思考を限定してきた<対象>の解体を目指すのだと言える。共同体は、個を超えたある実体として、分離された個人が統合を保証される場だと考えられてきた。個人はあまりに貧しく限定されている。その欠如を補うために共同体は存在する(求められる)のだと。[訳者]