二人であることの病い
二人であることの病い
パラノイアと言語
ジャック・ラカン 著 / 宮本忠雄 訳
定価: 2,310円(本体2,100円+税)
『エクリ』で知られる筆者が臨床医に専心していた時期に構想・執筆されたものであり、後年のラディカルなフロイト主義者ラカンとはやや趣を異なるスタイルをもつ。比類のない惨劇をひきおこしたパパン姉妹を、パラノイアや隣接する諸妄想の構造を規定する「兄弟複合」の延長上で、「二人であることの病い」としてとらえ直す。「パラノイア性犯罪の動機」。他に「症例エメ」「《吹き込まれた》手記」「家族複合の病理」「様式の問題」を収録。