僕がアインシュタインになる日
僕がアインシュタインになる日
相対性理論講義
佐藤文隆 著 / 光瀬龍 著
定価: 1,056円(本体960円+税)
アインシュタインの重力方程式を解いたT・S解(富松・佐藤の解)は、厳密解と呼ばれ、見えないはずのブラックホールの中味がわかるという。その佐藤氏の基礎物理学の発想に対して、SF作家光瀬龍氏が、難しいとされている相対論の一つ一つを、目に見えるイメージによってとらえようとしており、アインシュタインの人間像からブラックホールまで、初めて相対論に接する人にもわかりやすく、現代の宇宙像を結ぶことに成功している。
広瀬 初め宇宙は1センチくらいまで凝縮されていたというお話でしたね。すると、その位置はいまでもわかるということですか。
佐藤 ほとんど動いていないと言っていいと思います。
光瀬 ということは、その膨張の方向とその逆な方向があるわけですね。
佐藤 いや、お互いに膨張しているんです。お互いの距離が開いているということを膨張とわれわれは言っている。
光瀬 では、もとの中心部は動かずにあるんですか。
佐藤 いや、中心というものはありません。この宇宙には。