濁世の仏教

  • 濁世の仏教
判型:四六版 / ページ数:210ページ / ISBN:9784255800172 / Cコード: / 発売日:1980/04/25

濁世の仏教
仏教史講義

中村元 著 / 水上勉 定価: 1,056円(本体960円+税)

正師と仰ぐ如浄と遭った宗から帰国して、道元は比叡山に上らず越の国、永平寺に向かう。この行為の軌跡に踏みこむとき、正伝の仏法を求める道元の思想と生が、地下茎のようにながらえて、一所不住の良寛や『二人比丘尼』を著した鈴木正三などを芽ばえさせる。彼等は、教団や制度に拠り宗学を講ずるのではなく、これらを捨てて、仏法と民衆の切点に自らの生きざまを正法顕現の場と化し、仏教の、禅の身現を生きたのであった。

水上 道元さんは、その時代の学問を振り捨てていらっしゃいますね。そうすると、中国で学ばれたことは学問ではなく、実践行ですね。
中村 そういうことになりますね。決して学問じゃなかったと思います。そして、如浄さんから受けられたことは、道元禅士の人を通じて昇華されて生かされているものじゃないかなと思うんです。決して如浄さんをそのまま受けているんじゃないと思うんですね。
水上 道元さんが自分で身現なさったというか……。

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