病める地球、ガイアの思想

  • 病める地球、ガイアの思想
判型:四六版 / ページ数:250ページ / ISBN:9784255800080 / Cコード: / 発売日:1980/03/25

病める地球、ガイアの思想
汎気候学講義

根本順吉 著 / 新田次郎 定価: 1,056円(本体960円+税)

太陽系が銀河の腕を通過するのに要する時間、地球公転のストレッチの周期、自転軸の傾きの周期、それに歳差現象、これらの組みあわせが、地球史の目盛り、氷河の周期にほかならない。この地球史のスケールで自然や気候を、そして文明を観察すると、均一化を文明の原理と思い違えた結果が見えてくる。エネルギーの輸送に最大のエネルギーが費やされ、都市にデッド・センターという病巣が宿る。自然と生命とのハルモニアの途はあり得るか。

根本 むだなことと言えば、やはりこの輸送がそうなので、この問題は、日本よりはアメリカでたいへんな問題になっているのです。国が広いですから。
新田 たしかにそうですね。われわれが使うエネルギーよりも、エネルギーを運ぶために使うエネルギーのほうがはるかに多い、ということですね。
根本 電力だって、遠くから運ぶからロスがあるわけですね。
新田 そういうことが非常に合理的に処理されたら、省エネルギーなどというようなことを言わなくてもすむようになる。

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