宇宙との対話
宇宙との対話
現代宇宙論講義
小尾信彌 著 / 半村良 著
定価: 1,056円(本体960円+税)
クエーサーの中心にあるホワイトホールが、時空にあいた虫食い穴=ワームホールを通って、ブラックホールにつながる、相対論の不思議な宇宙。太陽の死滅する静かな日に、われわれは白色矮星をジャンプ台にして、宇宙植民への旅へ出発することができるか。宇宙進化論の壮大な展望のもとに、われわれはどこにいるのかという素朴な問いから、ビックバンと膨張宇宙論まで、150億光年の彼方から、今日の天体物理学を講義する。
小尾 中性子星というのは、スプーン一杯で何億トンというような超高密度の物質の星なんです。それが10年以上前にパルサ―として見つかったわけです。そういういわく因縁、星の生涯の劇的な面を見せているという意味で、ガスの雲ではかに星雲が僕のコンテストではある部門でトップですね。
半村 かに星雲なんて、非常に短い一生を爆発的におえた、何か坂本竜馬みたいな星ですね(笑)。
小尾 そういうものは、客観的に見るとうらやましくて、いいと思いますね。