呪われたキリスト
呪われたキリスト
中村浩巳 著
定価: 2,970円(本体2,700円+税)
在庫: 在庫あり
再びメシアが断罪されて「神の懲らしめ」が始まり、神は再びイエスに倣って受難する子を送り込む。ユダヤの民が回帰するという終末の世界を救うため、
夫と妻という意味での両性具有的聖霊(神)は、イエス=エリヤの霊(神秘体)を、その神秘体の地上のからだである教会へと運ぶ。
「神への愛と隣人への愛」という二大戒律を根底に据えて、教会の「頭」である夫と妻は、第二の受難を担う神の霊を宿す子(エリヤ=第三のアダム)を
地上に迎える備えをしつつ、教会の「肢体」である信徒の父と母となる。信徒たちは、かつてユダヤの民が、会堂の指導者への絶対的服従という「神聖な義務」に
従ったためにメシアを処刑に追いやったことを悔いる民と、それと同じ事を今まさに行いつつあることを自覚する民との、二つの民の共苦的連帯で結ばれる。
こうして頭と肢体と第三のアダムは、欺く者をも欺くという「新しい戦略」という演劇的行為でイエスの受難に倣う。
目次
●はじめに
●「呪われたキリスト」のカテキスム
●23枚の彩色画
(Ⅰ)~(完)
●10枚のカードル
1~10
●訳者まとめ
●付録