絵を見る技術
絵を見る技術
秋田麻早子 著
定価: 2,035円(本体1,850円+税)
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同じ絵を見ても、プロと素人では、見ているところが違っていた!?
・なぜ、この絵に惹きつけられるのだろう?
・この絵の主役はどこ?
・前情報なしに、どう見たらいいの?
・バランスや構図が良いとか悪いとか、みんな何を見て言っているの?
ちゃんと絵の中にヒントがあるんです。
センスがなくても、知識がなくても、目の前の絵画を「自分の目で見る」、
そして「良し悪しを判断する」ことは、できるんです。
謎を解くカギは、ぜんぶ絵の中にあります。
絵の研究は、「意味」と「形」の二本柱。
この本では、これまであまり触れられてこなかった、「造形」の面から歴史的名画を見ていきます。
描かれたモノを「見る」ためには、少し見方を訓練していないと気づかないものです。
ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ルーベンス、
ベラスケス、フェルメール、ゴッホ、セザンヌ――
超有名なあの名画、知られざるあの傑作、
どう見たらいいか迷う抽象絵画、20世紀を代表する写真まで――
どう見たらいいか、初めて分かるようになります。たくさんのカラー作品が練習問題。
はじめて見る絵でも、パズルを解くように絵を読み解いていく面白さ、
味わってみませんか?
「どういう絵に対しても使える本書で紹介した絵の見方は、
コンパスのような役割を果たしてくれるはず。
名画がどうして名画と呼ばれるのか。
今まで見ようとしなかった真実が、きっと見え始めるでしょう」――著者
書評
目次
■序 章 君は見ているけど、観察していないんだ、ワトソン君――ビジュアル・リテラシー
名画をちゃんと見られるようになりたい!
この本で見えるようになること
■第1章 この絵の主役はどこ?――フォーカルポイント
絵の主役、「フォーカルポイント」の探し方
集中と分散
新たな疑問――焦点が二つある絵?
■第2章 名画が人の目をとらえて放さないのはなぜか?──経路の探し方
名画は「角」を避けている――周回路
画面の両サイドにも危険が潜む――ジグザグ経路
大事なものから放たれる視線――放射型の経路
視線誘導の細かな工夫
■第3章「この絵はバランスがいい」ってどういうこと?――バランスの見方
線のバランス――リニア・スキームで見る
バランスは名画の絶対条件――左右対称の絵
ラファエロを乗り越えて――左右非対称の絵
■第4章 なぜ、その色なのか?──絵具と色の秘密
絵画は「物質」でできている
カラー・スキームを見よう!
■第5章 名画の裏に構造あり──構図と比例
右は左より格上?――位置が明かす力関係
名画に隠された十字線と対角線
注目すべきは1/2と1/3と1/4――等分割パターン
等分割以外のマスター・パターン――正方形・直交・黄金比
長方形の中の正方形――ラバットメント・パターン
ラファエロ『アテネの学堂』――四等分に隠された深い意味
*ルート矩形について
■第6章 だから、名画は名画なんです
絵の表面的な特徴が統一感を生む
『ウルビーノのヴィーナス』の秘密
総合的に分析してみよう――ルーベンス『キリスト降下』
自由な感想と客観的な分析