外国語教育Ⅶ
外国語教育Ⅶ
グローカル時代の外国語教育
吉島茂 著 / StephenRyan 著
定価: 3,080円(本体2,800円+税)
在庫: 在庫あり
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現在の世界は「グローバル化」の名の下に大きく変化している。
これは実は「グローバル」と「ローカル」の間のダイナミックな相互作用であり、今までのあり方を再編成する動きでもある。その意味で、タイトルに、混成造語「グローカル」を採用した。
この百年来、日本で外国語として学習されてきたヨーロッパの言語・英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語について、言語政策、指導理論、現場・教室が遭遇している諸課題を取り上げ、それぞれの言語の立場から論じた。
また本書は、同名のタイトルの下に、2011年秋の国際シンポジウムでの発表を土台にした論考集である。さらにそれらを補う形で現在・将来にわたる最重要課題である外国語教員養成の取り組み・改革をドイツの教員養成を一例として収録した。
こうした議論は、これからも範囲を広げ、日本の隣国である中国、韓国、台湾、ロシアとの関係・視点からも深めていく必要があろう。それが「グローバル化した世界」に対応、寄与する道であると考える。本書がそうした動きの先達として、日本の言語教育の見直しにいくらかでも貢献するものになれば幸いである。
巻末に欧文論考のオリジナル・テクスト、和文論考の英語版を収録したCD-Romを添付。
目次
序論 21世紀の課題(外国語教育の日本と諸外国における最近の動向;「コミュニケーション能力育成」と外国語教育における社会文化の扱い―「複言語教育」についての考察)
第1部 言語政策と外国語教育(多言語主義とヨーロッパ共同体;理解を確実にするために―教室で、そして異文化間で英語教育におけるBritish Councilの役割 ほか)
第2部 教授法/理論上の考察(リンガ・フランカによる交流において「グローバル」をいかに「ローカライズ」するか―英語教育の視点から;複言語主義の議論の中の外国語としてのドイツ語―授業への挑戦 ほか)
第3部 現場での課題(真正のニュース教材と取り組む学生に役立つこと;語彙アプローチ(Lexical Approach)を用いた指導方法―日本の英語教師のための「指導方法」 ほか)