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 ビジネス英語のプロ・高島康司、E-DICを使う
 第1回 「どんな英文の文書でも対応が可能」

★英文を書く必要性が増した
 英語の必要性が叫ばれてすでに久しい。TOEICなどの資格試験の受験者数も毎年増えるばかりである。
 しかし、仕事などで実際に英語を使う場面となると、英文で文書を書く機会が圧倒的に多いのに気づく。電子メールの普及に伴い、海外との通信が飛躍的に多くなったことが理由であろう。

 ところが、英文のライティングにポイントを置いた資格試験はほとんどないに等しい。この結果、英語学習ではライティングがおろそかになり、日々の業務に支障をきたすことにもなりかねない。英文のライティングは、何としても強化しておかねばならない最重要項目だ。

★難しい、書く英語
 ところで、英語と日本語の文書では書き方はかなり違う。
 英語では、どんな相手にも分かるように徹底して具体的に書くのが原則である。分かりやすい説明は日本語の文書でも心がけねばならないが、出身文化の異なる相手であればなおさらである。日本語と同じ感覚で書くと、無用な誤解が生じかねない。

 筆者も長いこと英語の文書やビジネスレターを書いているが、ここでいつも迷うのが表現の的確さである。
 日本語のレターでかならず使われる決まり文句が、混乱の元となることも多い。たとえば「お引き立て」「ご愛顧」「ご健勝」のような丁寧語、それに「光栄に存じます」などの決まり文句は、スッと英語になりにくい。一般の辞書には載っていないことも多いので、書きかけのレターを前にして頭を抱えることも多い。

 他方、こうした決まり文句は、なんでも具体的に説明すればよいかというと、かならずしもそうではない場合も多い。相手が分からないだろうとの配慮から、決まり文句を細かく説明しすぎると、逆に意味不明となることもしばしばである。
 的確でぴったりくる文句を英語で書きたいものである。

★書くためのCD-ROM辞書登場
 このような目的をかなえてくれる辞書は意外に少ない。ましてや、パソコンで使える検索機能付きのCD-ROM辞書となるとなおのことである。筆者自身、いつもそのようなものを探している。

 このたび発売されるE-DICは、まさにこうした目的にはうってつけの辞書だ。これこそ筆者が探していたものだといっても過言ではない。
 豊富な決まり文句が収められており、クリック一つで適切な表現が出てくる。語彙のみならず、複数の例文とその訳も一緒に出てくるので、例文をコピペするだけでレターが一つ仕上がってしまうのもうれしい。
 たとえば「お引き立て」を引くと、

  Let us begin by saying that we appreciate your patronage of our
products.
  (まず初めに、当社製品をお引き立ていただきお礼申し上げます。)

などがヒットして、便利なこときわまりない。

 これはビジネスレターに限ったことではない。E-DICにはリリース時で「科学技術用語辞典」や「医学英語例文集」などの専門辞書を含む、あらゆる分野の辞書や例文集が17冊も収録されている。これだけあれば、どんな英文の文書でも対応は可能なはずだ。

 ぜひお試しあれ!

(たかしま・やすし)北海道札幌市に生まれる。早稲田大学卒業後、大手語学学校で教材・コースの開発や講師研修、企業研修等を担当。現在、企業向けに語学およびIT関連の研修、コンサルティング業、通訳業のほか、「ヤスの英会話」を主宰。
著書に、『CD-ROM付き 英文ビジネスレター実用フォーマットと例文集』『実践英文ライティング入門』『CD-ROM付き 音声読み上げソフトで練習する速読即解英文リーディング』『CD‐ROMを使った英会話「英訳」トレーニング』(以上 ベレ出版)、『英文e-mail実践ライティング講座』(ヒューマンアカデミー)、『少し使える人の「確実に意思が伝わる英会話」トレーニングブック』(明日香出版社)、『その英語 ネイティブはゼッタイ使わない!』(あさ出版)がある。