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足の裏に影はあるか? ないか? 哲学随想

●ブックファースト京都店『足の裏に影はあるか?ないか?』入不二基義先生ブックフェア!


京都四条河原町にある、まだ出来てまもない素敵な本屋さん「ブックファースト京都店」にて、
入不二基義著『足の裏に影はあるか?ないか?』のブックフェアが始まりました!

著者のこれまでの作品はもちろんのこと、『足の裏に影はあるか?ないか?』の言葉と思考の世界、
入不二ワールドがより多面的・多角的に堪能できます。選書には入不二先生からコメントもいただきました。

ぜひ足をお運びください!



場所: ブックファースト京都店 人文書コーナー
期間: 2009年7月中
お問い合わせ:ブックファースト京都店 075-229-8500


「足の裏の影」にそそぐ「光」たち


『足の裏に影はあるか?ないか?』の装幀と各随想に関連した作品や、
考えることと書くことが、高い次元で融合している作品や、
良質の思考素材を提供し続けている作品、
そんな作品たちを、セレクトしました。……入不二基義

入不二基義先生の選書リスト


1. レーモン・クノー著、『文体練習』、朝日出版社

2. 松田行正著、『眼の冒険』、紀伊國屋書店

3. 紀野一義著、『維摩経 新装版』(佛典講座9)大蔵出版

4. 谷貞志著、『「無常」の哲学―ダルマキールティと刹那滅』、春秋社
「さまざまな「迷信」」に記した私の「迷信(妄想)」は、仏教の「刹那滅(せつなめつ)」の問題へと接続している。

5. 植村恒一郎著、『時間の本性』、勁草書房
特に、第一章の「速さ」なき「時間の流れ」についての考察(時計論)は、絶品である。

6. 辻正二監修・ 山口大学時間学研究所編、『時間学概論』、恒星社厚生閣

7. 吉田武著、『虚数の情緒―中学生からの全方位独学法』、東海大学出版会
「数」の全体像を俯瞰するのに最適の独学書。中学生・高校生の時に読みたかった。

8. ディオゲネス・ラエルティオス著、『ギリシア哲学者列伝』上・中・下、岩波文庫

9. 岩井俊二監督、Love Letter [DVD]+岩井俊二著、『ラブレター』、角川文庫

10. 中島敦著、『中島敦全集3』、ちくま文庫

11. 安部公房著、『安部公房全集〈24〉1973.3‐1974.2』、新潮社
寓話「外へ」の一つ「仙人」には、中島敦の「名人伝」の影響が、寓話「外へ」の全体には、安部公房の影響がある。

12. 野矢茂樹著、『哲学・航海日誌』、春秋社

13. ジャック・ラカン著、『エクリ1』、弘文堂
本書所収の「論理的時間と予期される確実性の断言」では、「三人の囚人」のパズルが考察されている。「あるパズル」の後に、続けて読んでいただきたい。

14. G.ベイトソン著、『精神の生態学』改訂第2版、新思索社
メタコミュニケーションの問題については、本書所収の「遊びと空想の理論」「学習とコミュニケーションの階層論」などが必読である。

15. ニーチェ著、『善悪の彼岸 道徳の系譜』(ニーチェ全集11)、ちくま学芸文庫
「便利と快楽とニヒリズム」で言及したニヒリズムについては、やはりニーチェ自身の著作を読むことをお勧めしたい。

16. 永井均著、『これがニーチェだ』、講談社現代新書
ニーチェによってニーチェを超えるような、最高のニーチェ本である。

17. 岡村正史・川村卓共著、『超時代的プロレス闘論―われらプロレス・ジェネレーション』、三一書房
プロレスをめぐる知的営為は、プロレスと同様・同等の興奮を呼び起こしてくれることがよく分かる書である。

18. パスカル著、『パンセ』1・2、中公クラシックス(中央公論新社)
思考を紡ぐことと言葉遣いを編み出していくことが、一体であることを教えてくれる哲学随想の古典である。

19. 田島正樹著、『魂の美と幸い―哲学形式としてのエセー』、春秋社
哲学の思考と日本語の洗練とが見事に調和している、希有の哲学エセー集である。

20. 関野昂著、『関野 昂著作選1 関野 昂 哲学論集』、現代図書
14歳で自死した哲学少年の遺稿集。すでに或る高みに到達していて清々しい、と同時に惜しい。


ちなみに、ご著書の中の一冊として、絶版になっていている
『<思考する>英文読解』(駿台文庫)の帯付き初版本を非売品として展示してあります。
稀少本ですので、ぜひ店頭にてお手にとってみてください!

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