読者が効果を実証!初公開!英語力がグンと伸びるマル秘勉強法

イラスト:タラジロウ

英検1級に合格したEE活用法
なごみさん名前はハンドルネーム)

『CNN English Express(EE)』の学習が1カ月で終わらないとお悩みの読者にお勧めしたいのが、なごみさんのEE活用法。付せんを使った学習計画を基に学習を進め、見事英検1級に合格した。付せんの利用は1級2次のスピーチの準備にも役立ったということだ。 

■ リスニング教材にEEを使い英検1級に合格

大学生の時に英検準1級とTOEIC860点を取得していたのですが、英語を使った仕事をしたいと思い、3年前に一念発起して英語のやり直しをスタートしました。厳しいことで有名な通訳学校に通い始めたおかげで、英検1級の1次は比較的すぐに合格しましたが、2次のスピーチ試験に4回連続で不合格となり、再度1次から受験してやっと1次、2次に合格、その後、新形式のTOEICで自己ベストの925点を取得しました。この間、リスニング教材に使ったのはEEだけで、英検やTOEIC対策の参考書類は一切使いませんでした。容赦のないナチュラルスピードのニュースで耳を鍛えられ、登場する難易度の高い語いを覚えていったことで、ボキャブラリーが強化された結果だと思います。さらに、予想もしなかったのですが、EEは1次の英作文対策にもとても役立ちました。
EEとの出会いは約2年半前にさかのぼります。1級1次に合格した私は、半年間通った通訳学校をやめて2次対策に専念することにしたのです。役に立ちそうな教材を探していたところ、通っていた通訳学校の講師の方がEEでできる学習法を詳しく紹介しているページをEEに見つけ、独学でも効果的に学べそうだと考えて毎月購入するようになりました。

■ 付せんを使って学習計画

2次対策に使っていた時は、購入した日にざっと目を通し、1カ月にどれぐらいのペースで学習すればいいかチェックするために、ウォーミングアップ編と実践編でスピーチに使えそうなトピックが含まれているニュースにすべて付せんを張りました。最初は、学習するニュースを決めるのに、あれこれ迷って時間がかかっていましたが、そうすると半分も学習しないうちに1カ月が過ぎてしまうため、付せんを使って、学習するニュースの数やトピックを把握することにしたのです。空いた時間を有効に使ってシャドーイングなどを行えるよう、CDもその日にiPodに入れておくよう心がけました。
この付せんには、ニュースを学習し終えるごとに「環境問題」、「女性の社会進出」、「インターネット」など、1級2次に出題されるスピーチのどのテーマにあたるか書いておき、EEのバックナンバーが増えても、テーマに沿ったニュースが見つけやすいように工夫しました。

■ シャドーイングとリプロダクションによる学習

具体的には、ウォーミングアップ編はEEに載っているトレーニング・マニュアルの全項目をやってから、シャドーイング⇒リプロダクション⇒シャドーイングの順に学習しました。リプロダクションは通訳学校でやった方法に倣い、ニュースを1センテンス聴き終えたところでプレーヤーを止め、スクリプトを見ないで1文まるごと復唱し、スクリプトと照合しました。その際、「どんなところ」を「なぜ」間違えたのかしっかり把握するようにしたことで、弱点が自覚できました。ニュース1本を1語も間違えずにリプロダクションできたところで、仕上げにシャドーイングしましたが、どのニュースも最初よりも明らかに楽についていけました。
実践編もウォーミングアップ編のトレーニング・マニュアルを参考に学習し、仕上げにシャドーイングをやりました。リプロダクションは、英語の分量が多い実践編ではやりませんでしたが、ウォーミングアップ編のみと決めたことで、逆に集中できたように思います。実践編、ウォーミングアップ編ともに、一度学習したニュースは空いた時間に毎日シャドーイングし、途中で気になる個所があれば、必ずEEで確認しました。その時に確認したものほど、長く記憶に残っている気がします。強化編は、余裕があれば社会問題を取り上げているニュースを流し聞きし、映画好きなので俳優や女優のインタビューは息抜きとして使いました。
シャドーイングやリプロダクションは、なかなか効果が実感できず、本当に効果があるのか不安に思うこともありましたが、続けているうちに、2次対策に受講していたプライベートレッスンで今まで使ったことのないフレーズを口にしている自分に気がつきました。いつ覚えたのかすぐに思い当たらなかったのですが、過去のEEを聴き直している時に、まさにそのフレーズが登場することが何度もありました。空いた時間に何度もシャドーイングしていたことで、知らず知らずのうちに言い回しのストックが増えていたのです。

ディクテーションを取り入れる

1級2次に4回連続で不合格になって1次に再挑戦した時にも、EEを継続して学習しました。2次対策の時にやっていた学習法はアウトプットが主目的だったので、それだけでは1次を突破できないと思い、シャドーイングとリプロダクションに加え、新たにディクテーションを取り入れました。主に利用したのはウォーミングアップ編と実践編で、2次対策用の学習法を続けながら、ウォーミングアップ編の短いニュースをディクテーションに使いました。ディクテーションは、ナチュラルスピードのニュースをこれ以上は聴き取れないというところまで何度も聴いて書き出しました。文法ミスはないか、同音異義語と間違えていないかなどを見直してから、聴き取れなかった部分をゆっくりスピードで確認し、最後にナチュラルスピードを聴きながら、テキストのスクリプト全文と自分のスクリプトを照らし合わせる方法を取りました。リプロダクションと同様に、間違えた理由を自分なりに考え、次回から気をつけるようにしました。この方法でディクテーションを続けた結果、英語を耳にした時に「漫然と」聴くのではなく、「意識して」聴くように変化していったように思います。文の切れ目や主語に注意し、聴き取れなかったところも文脈から見当をつけるようになりました。

■ 1級1次の英作文にも役立ったEE

EEの思ってもみなかった効果は、再挑戦した1級1次の英作文にも役立ったことです。“Should there be more government control of the Internet?”という出題だったのですが、インターネットをめぐる問題はEEで何度も学習していたおかげで、個人情報の盗難、フィッシング詐欺、偽メール、偽ウェブサイトといった単語が自然に頭に入っていたため、本番でキーワードがわからずに困ることもありませんでした。さらに、学習していたニュースの内容そのものが英作文を書くヒントにもなりました。英作文のテーマは社会問題であることが多く、ニュースで取り上げられるテーマはそれだけ出題される確率も高いということでしょう。

■ そしてこれから

こうしてEEをはじめとする教材のおかげで、再挑戦した1次を突破し、2次にも合格できました。EEは1次および2次対策教材として継続して使いましたが、これほど1級に向いているテキストはないと思います。1級に合格した後もしばらく購入を続け、今は集まった2年分のバックナンバーでシャドーイングやリプロダクションを行ったり、やり残していた強化編や特集をじっくり聴き直したりしています。今でも手ごたえのある教材だという思いは変わりません。最近、自宅でCNNの放送を見るようになったのですが、EEで耳が慣れていたおかげか、抵抗なく視聴できています。
1級合格を目指していた間は、学習にあてられる時間が足りずに悩みましたが、時間管理に関する本を読んで時間の使い方を徹底的に見直した結果、学習に使える時間を見つけるのが容易になりました。シャドーイングなら家事をやりながらでもできますし、出かける時には必ずEEを持参し、空いた時間にカフェで勉強するなどしています。
念願だった1級合格は達成できましたが、これからはもう1つの目標であるTOEIC950点突破を目指して、じっくり腰をすえて学習していきたいと思っています。最終目標は英語で仕事をすることなので、プロとして通用する実力がつくよう努力を続けていくつもりです。