絵でよむ百人一首

  • 絵でよむ百人一首
判型:四六判 / ページ数:224ページ / ISBN:9784255007977 / Cコード: / 発売日:2014/10/07

絵でよむ百人一首

渡部泰明 定価: 1,540円(本体1,400円+税)

在庫: 品切・重版未定

「『百人一首』は人生の教科書である」と語る渡部泰明(東京大学大学院教授)の平易で心に染み入る新訳と解説、絵を一緒に味わうヴィジュアル版百人一首の決定版!

恋に限らず、和歌はたいてい叶えられない気持ちを歌います。それは、和歌には理想があるからです。理想を強く願う――「願う」とは「乞う」すなわち「恋う」ことですね――、だからこそそれが実現しないという悲しみを、進んで引き受けることができる。いやなこと、辛いことも、もっとずっと大きな悲しみで包み込んでしまえる。『百人一首』の歌々は、とりわけそういう理想を大事にしているのだと思います。だから人生の教科書だと思うのです。(「はじめに」より)

目次

秋の田のかりほの庵の苫をあらみ/わが衣手は露にぬれつつ
春過ぎて夏来にけらし白妙の/衣干すてふ天の香具山
あしびきの山鳥の尾のしだり尾の/ながながし夜をひとりかも寝む
田子の浦にうち出でて見れば白妙の/富士の高嶺に雪は降りつつ
奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の/声聞く時ぞ秋は悲しき
鵲の渡せる橋に置く霜の/白きを見れば夜ぞ更けにける
天の原ふりさけ見れば春日なる/三笠の山に出でし月かも
わが庵は都の辰巳しかぞ住む/世をうぢ山と人はいふなり
花の色はうつりにけりないたづらに/わが身世にふるながめせしまに
これやこの行くも帰るも別れては/知るも知らぬもあふ坂の関〔ほか〕

著者紹介

  • 渡部泰明(わたなべやすあき)
    1957年、東京生まれ。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は和歌文学、中世文学。著書として『中世和歌の生成』(若草書房)、『和歌をひらく 1~5』(共編著、岩波書店)、『秘儀としての和歌―行為と場』(編著、有精堂)、『和歌とは何か』(岩波新書)、『古典和歌入門』(岩波ジュニア新書)。『うた恋い。和歌撰 恋いのうた。』(杉田圭氏と共著、KADOKAWA)

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