予感の帝国 風間サチコ作品集

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    予感の帝国 風間サチコ作品集
判型:A4判変型 / ページ数:144ページ / ISBN:9784255010892 / Cコード:0070 / 発売日:2018/11/17

予感の帝国 風間サチコ作品集

風間サチコ 定価: 4,070円(本体3,700円+税)

在庫: 在庫あり

“祝福することのできない者は、呪詛することを学ぶべきだ!”
——フリードリヒ・ニーチェ

戦争への動員、成長ドリーム、国土の乱開発、ネット相互監視、核と原発の爆発……。「終わった」と思っていた近現代のディストピアはいつだって滑稽に未来によみがえる。黒と白の木版画にその暗黒の「予感」を鮮やかに刻み続けてきた美術家・風間サチコ初の作品集。
版画でありながら1点しか刷らず、冴えわたる技巧でユーモアと批評性を同じ俎上に乗せる。2018年に「原爆の図丸木美術館」にて公開した超大型の最新作《ディスリンピック2680》をはじめ、画業20年の主要作品を網羅!
風間自身による作品解説や、新たな創作の一歩となる書き下ろし漫画も特別に収録。海外でも高まる注目を受けて解説文などはすべて日英バイリンガル表記。巻末論考は視覚社会史研究者の足立元氏が執筆。

「風間の闘争は、無理解や批判も伴うだろう、危険な賭けである。その危険に突き進むよう命じるのは、愛そのものではなかろうか。風間の作品をまとめた本書は、新しいかたちの、革命の版画集であると同時に愛の版画集だ」——足立元(本書論考より)

目次

第一章:黎明が落日を約束する予感の帝国
第二章:ぼんやりとした反目が住まう。籠城に相応しいトーチカ
——石上20余年(私のスローガンライフ)
第三章:コロニアル風のバルコニーに降臨。幸福のひな型
第四章:ダイナマイトとブルドーザーが創る泡沫のまほろば
——漫画「ディスリンピック2680」
——論考:足立元「野獣性なる人間的なる愛の版画集──風間サチコによせて」

著者紹介

  • 風間サチコ(かざま・さちこ)
    1972年東京都生まれ、美術家。武蔵野美術学園版画研究科修了。現代社会や歴史の暗部に対して古書研究やフィールドワークなど独自のリサーチを徹底し、黒と白の木版画で表現する。ユーモアと批評性が同居する作風は、近年国内外で高く注目を浴びる。2006年「第9回 岡本太郎記念現代芸術大賞 優秀賞」、2016年「第8回 創造する伝統賞」受賞。主な展覧会に「ディスリンピア2680(原爆の図丸木美術館)」「ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」「光州ビエンナーレ The Eighth Climate (What does art do?)」など。本書が初の作品集となる。

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